老けた印象になったりメイクがよれたりと、悩みのタネになる「乾燥小じわ」。
スキンケアしてるのに小じわが目立つ…とお困りの方も多いのではないでしょうか。
今回は、乾燥小じわの原因や対策方法を紹介します。
今すぐ小じわを目立たなくするメイク術も紹介するので参考にしてください。
スキンケアや生活習慣を見直して、乾燥小じわを改善していきましょう。
よしクリニック 院長
中野貴光 先生
幼児期に重度のやけどをし、皮膚移植手術を受けて一命を取り止めたことから形成外科医を志すように。
筑波大学卒業後、東京女子医科大学形成外科に入局。
日本大学医学部形成外科のオープニングスタッフやテキサス大学留学など多くの経験を積む。
2019年6月に「よしクリニック」を開院し、患者に寄り添ったわかりやすい説明と治療で信頼を集める。
また多くのメディアにも掲載されるなど、多方面でも活躍中。
【資格】
- 日本形成外科学会形成外科専門医
- 日本熱傷学会熱傷専門医
- 日本レーザー医学会レーザー専門医
- 日本手外科学会手外科専門医
- 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
- 医学博士
加齢以外にもあった!乾燥小じわができる原因4つ
そもそも乾燥小じわとは、乾燥によって肌表面にできる浅く細かいシワのこと。
干上がった土に小さな亀裂がはいるように、乾燥によって肌表面に亀裂が生じてシワになっています。
皮ふが薄く、皮脂量が少ない目元や口元にできやすいのが特徴です。
空気が乾燥しやすい冬以外にも、普段のスキンケアや生活習慣によって引き起こされる可能性があります。
- 強い力でゴシゴシこする、乳液をつけないなどの間違ったスキンケア
- 夏以外にUV対策をしないなど、紫外線対策の不足
- 加齢による肌の乾燥や潤い不足
- 偏食や暴飲暴食、就寝時間が不規則などの生活習慣の乱れ
①間違ったスキンケア
間違ったスキンケアが、乾燥小じわのよくある原因。
下記に心当たりがある方は、乾燥を招きやすいので要注意です。
- 洗浄力の強い洗顔料・クレンジング剤を使っている
- ゴシゴシこすってメイクを落としている
- 必要以上に皮脂をシートで拭き取っている
- 化粧水のみで、乳液やオイルは付けない
- 1日に何度も顔を洗っているなど
間違ったスキンケアを続けているとダメージが蓄積。
たとえば過度な洗顔や洗浄力の高すぎるクレンジング剤の使用は、保湿に必要な皮脂まで洗い流す可能性が高いです。
またニキビ対策として乳液やオイルをつけないのも、悪循環に陥るNG習慣です。
実は乾燥すると皮膚は皮脂で油分を補充しようとするので油性乾燥肌になり、ニキビも悪化します。
特に20代など若い年代で乾燥小じわに悩んでいる方は、1度スキンケアを見直してみてください。
②紫外線対策の不足
乾燥小じわは、UV対策不足でも引き起こされます。
実は肌の老化の約80%は紫外線ダメージによるもの。
紫外線を受けた肌はバリア機能が低下し、乾燥してシワにつながります。
「日焼け止めをこまめに塗り直さない」
「夏しか紫外線対策をしない」
といった方は、紫外線ダメージに注意してください。
③加齢による潤い不足
特に30代以降の方は、加齢による肌の乾燥が小じわを招いている可能性が高いです。
年齢を重ねるごとに乾燥小じわができやすくなるのは、年齢を重ねるごとに肌の水分量や皮脂量が減少するから。
- 皮脂を分泌する皮脂腺のはたらきが弱る
- コラーゲンやセラミドといった潤い成分が減少する
といった変化が生じて、肌が乾燥しやすくなってしまいます。
ちなみに皮脂量は、40代になると20代の頃の半分近くまで減少すると報告されています。
出典:小林製薬株式会社
年齢を重ねるほどに、保湿を意識したスキンケアに切り替えるのが重要です。
④食生活や生活習慣の乱れ
食生活の乱れや睡眠不足といった不規則な生活習慣も、乾燥小じわの原因です。
- インスタント食品や脂っこい食事ばかり食べる
- 極端なダイエットを繰り返している
- 大量の飲酒・喫煙の習慣がある
- 就寝時間が不規則で寝不足気味など
たとえば偏食や暴飲暴食は、肌のハリを支えるコラーゲンの生成に必要なビタミンやミネラルが不足する悪習慣。
皮ふが栄養不足のような状態になり、体の保湿機能が衰えてしまいます。
また夜にしっかり眠れていないと、成長ホルモンの分泌不足でターンオーバー※の乱れを引き起こすことも…。
※肌の新陳代謝のこと。
古い角質が蓄積することで肌の乾燥を招いて、小じわになってしまいます。
スキンケアを徹底してもなかなか小じわが改善されない…という方は、生活習慣を振り返ってみてください。
乾燥小じわ対策を目指すには「高保湿成分入り」
乾燥小じわの改善を目指すには、普段のスキンケアアイテムを見直すのが最優先。
普段のスキンケアに加えて、高保湿成分が入った美容液や美容クリームをプラスするのが効果的です。
- セラミド
- コラーゲン
- ヒラルロン酸
- ヘパリン類似物質
セラミド ・コラーゲン・ヒアルロン酸は、皮ふのなかで水分を保持するはたらきがある成分。
水分が逃げやすい角質をケアして、乾燥の悪循環を断ち切ってくれます。
へパリン類似物質は、皮ふ科でも処方される保湿成分です。
カラダの保湿機能に関わる角質層の水分量を増やすはたらきがあります。
ターンオーバーを助ける成分も取り入れると◎
「ナイアシン」「レチノール」などの美容成分も、乾燥小じわに効果的。
これらの美容成分には、肌のターンオーバーを促す作用があります。
新しい角質をどんどんつくり出すことで、乾燥小じわが深くなるのを防げます。
中野先生のアドバイス
チノールは使い始めには肌を乾燥させることがあります。
肌のカサつきを予防するために、化粧水や乳液でしっかり保湿してください。
はじめて使う場合は、週2~3程度にするなど様子を見ながら使うといいでしょう。
乾燥小じわ改善におすすめのスキンケアのやり方
乾燥小じわ改善には、正しい手順でスキンケアをするのも欠かせません。
下記を参考にしながら、普段のスキンケアを見直してみましょう。
※クリックで画像が拡大します。
- 30秒〜40秒ほどで手早くクレンジングをすませる
- 洗顔料をしっかり泡立て、おでこや鼻から洗っていく
- 32度前後のぬるま湯で洗い流す
- タオルを軽く押し当てて水分を拭き取る
- 化粧水や美容液を塗布
- 乳液や美容クリームを重ね付けする
洗顔はしっかり泡だてて、泡で肌を撫でるように洗うのがポイント。
手で泡だてるのが難しい場合は、泡だてネットを使うと泡だてやすいです。
洗い始めは、皮脂の多いおでこや鼻から。
目元や口元は皮ふが薄く乾燥小じわができやすいので、優しく洗い上げましょう。
洗顔後は、化粧水や美容クリームで徹底保湿を心がけてください。
オールシーズン紫外線対策を徹底するのも忘れずに!
外出時は季節を問わず日焼け止めで紫外線対策をしましょう。
ただし、日焼け止めクリームは塗りすぎると逆に肌荒れの原因になることも。
厚塗りするのではなく、こまめに塗り直すのが大切です。
日差しの強くない冬は、UVカット効果のあるファンデーションを使うのもおすすめです。
睡眠時間や食事などの生活習慣の見直しも大切!
スキンケアだけでなく、生活習慣の見直しも乾燥小じわ改善には重要。
毎日の生活で取り組めそうなものからチャレンジしてみてください。
- 7時間以上は睡眠をとる
- 湯船に浸かって疲れをとる
- ウォーキングなどの適度な運動をする
- ストレス発散できる趣味を見つける
- ビタミンB群・亜鉛・タンパク質などが豊富な食事を心がける
⇒緑黄色野菜、肉類、大豆類など
血行を整えたり、疲労回復を促したりするのも、肌の代謝アップに効果的です。
- 一駅手前で降りて歩く
- エスカレーターを使わない
- 湯船にゆったり浸かる
など、簡単なところから試してみてください。
応急処置!乾燥小じわをメイクで消すコツ
すでに乾燥小じわが目立ち始めてきた方は、メイクを工夫して乾燥小じわを隠しましょう。
【おすすめの下地&ファンデーション】
- パール感のあるタイプの下地
- クリームorリキッドタイプのファンデーション
【乾燥小じわを隠すメイク術】
※クリックで画像が拡大します。
- 美容液などで肌を保湿して10分ほど待つ
- 下地を薄く伸ばして均一に塗る
- ファンデーションを手のひらに出し、両頬に多めにつける
- 残りのファンデーションをおでこ・あごにつける
- スポンジを使って薄く塗り広げる
- 目元・口元はスポンジに残ったファンデーションでカバーする
⇒目元は、目尻から目頭に向かってシワに入れ込むように塗る
乾燥小じわを目立たなくさせるなら、下地やファンデーションでツヤを出すのがポイント。
ツヤを出して光を反射させることで、シワの影を隠せます。
ただし下地やファンデーションの厚塗りはNG。
目元や口元は皮ふの動きが激しいので、かえって小じわが目立ってしまいます。
あくまでも、気になるポイントだけ薄く重ねるのを意識してみてください。
ルースパウダーを重ねる場合は、光沢のあるツヤタイプを選ぶのがおすすめです。
執筆・編集

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複数の女性向け/男性向け美容メディアの立ち上げ、運営に参加。
「ユーザーにとって最善の選択を」をモットーに、日々コスメやスキンケア情報を研究。
コスメ薬事法管理者、化粧品検定1級、化粧品成分検定1級を取得し、現在はダイエット検定1級、薬事法管理者を猛勉強中。